石塔は1000年超のタイムトンネル? Summer2017
まもなく11月、今年もあと2か月となりました。
夏休みから2か月半、始まったばかりのアイルランド紀行ですが、今年中にレポートできるかな・・・。
『アイルランド再訪の旅 ~アイルランドの田舎と世界の果てへ~』
今回は夏休み2~3日目に訪れた キルケニーKilkenny での 体験について。
ダブリン初日・午後の観光についてはまた後日レポートしたいと思います(ダブリン初日の様子は 10月9日ブログ 参照)。
ダブリンから バス または 鉄道 を使って約1時間半、ダブリン近郊の町キルケニー。
小さな町なので、ダブリンから日帰りでも 楽しめますが、私達はキルケニーで1泊。
旅友の旧友ダニー宅訪問が この日の目的なので、ダニー宅から一番近い町ということで キルケニーに宿をとりました。
私の18年前(アイルランドお花屋さん修行時代)のキルケニーの思い出といえば・・・
当時お世話になっていたKellsのお花屋さんオーナーが、アイルランドのあちこちを巡る旅(出張)?に連れ出してくれた時に、キルケニーのクラフトショップ(お土産屋さん?)に立ち寄ってくれたような・・・遠い記憶。
地名を知っていた程度で、観光をしたことはありませんでした。
ダブリン 朝10時発のバスDublinCoach(M9 Express・2時間に1本くらい運行)で キルケニーへ向かいました。
車窓からの風景は、左のような草原や緑の丘、そして羊や牛。
ですが、案外 ”ハイウェイの壁”率が高かったので ちょっと残念でした。
ウトウトしていると、11時40分 キルケニーに到着!
バス停(Kilkenny McDonaghJunction)に 懐かしいダニーの笑顔が待っていました!!
上写真はバス停を降り 街へ向かう道すがら・・・、左写真の緑のバスが私達が利用したDublinCoach。
ダニーは オランダ在住イギリス人ですが、数年前に アイルランド人の奥さんの実家のそばの 古い家(オールドファーマーハウス)を購入し、オランダとアイルランドを行ったり来たりしながら リフォームをしていました。
リフォームはまだまだ続くようですが、住める状態になったようで、近年はダニー・奥さん共々 アイルランド中心の生活をしているようです。
この夏休み2日目は、ダニーの家を訪ねる予定になっているので、キルケニーに宿をとっているだけで 予定は未定、全て ダニー任せ。
さあどんな一日が待っているのでしょう!?
いつも自分ですべて計画しているので、こんな一日はちょっと楽しみです。
まずは 私達の泊まる予定のホテルへ荷物を置いてチェックインし、ホテルのカフェで一息。
その後、ダニーが宿泊予定の B&Bへ。
ダニーも今夜は 私達と一緒に キルケニーで飲む?! ということで キルケニー泊!
身軽になったところで、私達3人 時間が許す限り キルケニー観光です。
ダニーの奥さんやお友達が、夕食?の準備ができたところで 迎えに来てくれるそうです。
中世アイルランドの中心都市として ノア川the River Noreに沿いに栄えた 古都キルケニー。
歴史的建造物や町並みは中世の雰囲気を残し、また雰囲気のある伝統的なアイリッシュパブが連なり、世界中の人々や 多くのアイルランドの人々も訪れる人気都市。
「ヨーロッパの最も美しい村30選」にも選ばれているそう。
とはいえ、人口25000人弱の カントリーサイド・・・、ローカルタウン・・・。
・・・どこか懐かしい雰囲気の 田舎町です。
日本でいうと ”小京都”のような・・・(?)。
ダブリン都市部とは違う アイルランドらしい?かわいいカラフルな家並みに、18年前に過ごした田舎町OldCastle や Kells を思い出しました。
写真はノア川沿いのホテルのカフェから見た川向うの町並み。
”あぁこの色、この家並み、その向こうの空と雲”・・・アイルランドだ!”
オランダもグレイ度(曇り空)の高い空ですが、アイルランドの空は 青空と 厚みのある黒い雲がいつも一緒で お天気も変わりやすい・・・そんな印象です。
私にとっても、過去の記憶が蘇り 懐かしさ溢れる風景でした。
街をプラプラ歩きながら、まず私達が向かったのは 町のはずれの小高い丘の上にある 聖カニス大聖堂St. Canice's Catheral。
「タワーにのぼるぞ~!」
バス停で会った時から ダニーは 私達を連れていこうと とっても楽しみにしていた様子でした。
グレイの石造りの 聖カニス大聖堂。
・・・いつの間にやら 雲行きが怪しい・・・。
この大聖堂は、”キルケニー”の名前の由来だそう。
というのも、ゲール語(アイルランド語)でキルケニーCill Chainnighは 、6世紀頃からこの地にあったといわれる教会Charch of Caniceの名前なのだとか。
現在の大聖堂は13世紀建造 (その後 度々修復はされています)、早期ゴシック様式。
ダニーの言う”タワー”というのは、大聖堂脇にそびえ立つ ラウンドタワーのこと。
細長い煙突のような石塔が ラウンドタワーです(上写真・左写真参照)。
ラウンドタワーとは、アイルランド特有の建造物で、9~12世紀頃 鐘楼として、修道院の見張り塔として アイルランドのあちこちに 建造されたそうです。
インターネット検索で見つけたブログ「ナオコガイドのアイルランド日記」 によると、現在は65塔、かつては89塔あったとか・・・
キルケニーのこのタワーには のぼることができるそうで(天候による)、大聖堂の写真の石塔のふもとには のぼりおりする人達が、頂上には手すりと 人の姿がみえます。
タワーにのぼる為に まずは入場券を買いに大聖堂へ。
せっかくなので、共通券を買い 大聖堂内も見学しました。
大聖堂内をひと回りし、いよいよタワーのぼりです!
大聖堂内には観光客が大勢いましたが、タワーにのぼる人は(もの好き?) そんなにいない模様。
タワーのふもとには 待っている人が数人。
係りの人もいて、入場を制限をしている様子でした。
どうやら内部は一方通行のよう。
一度に入場できる人数は10人ほど、大勢は一度に入れないようです。
20分程待つと、タワーの中から観光客が数人 出てきました。
塔からおりてくる人々の様子を見て ヒヤリとしました・・・
すでに入り口(塔の外の部分)から大変そうです(汗)。
細いタワーの内部・・・どうなっているのでしょう・・・。
高い所は平気ですが、私・・・閉所が苦手ですぅ~~~(涙)。
ですが、年齢一回り以上年上のダニーが 笑顔で楽しそうにしているのを見ると、不安な顔はできません。
頑張ってのぼるぞっ~~~!
中に入ると、予想以上に・・・ ・・・ ・・・?!?!
狭い!
石むき出しの塔の内部は、人が一人 上り下りするのも窮屈なくらいの幅の 木のハシゴがかかっていました(上結合写真左・中参照)。
しかも かなり急!!
”OwnRisk”って書いてある~(汗・上結合写真中)。
数段あがると、向きを変え、また木の階段、数段あがり、向きを変え、また階段・・・。
狭い石塔の中で 木の階段のぼり・向き変えを 何度か繰り返し、最後の階段は”石”でした。
石の階段は、さらに狭いし、一段一段の高さもあり・・・(大汗)
・・・先にのぼったダニーに荷物を預け、よじ登る感じ。
そして狭い石のタワーからやっと這い出し、解放されました。
待っているのは 素晴らしい見晴らし?!
・・・良い見晴らしではありましたが・・・青空はどこへ?
残念ながら 見渡す限り 暗く厚い雲で 覆われていました。
風が少し強くなり、ポツポツと 雨も降り始めました。
タワーの頂上は、広さ直径3m程?の石床(感覚的な広さ、正確な広さは不明)。
狭い!
しかも、風景を見ようと端に行こうとすると、端の方に床面が下がっていて、かろうじて”手すり(?)”がありましたが、怖い~。
左写真は 怖くてなかなか端まで行けず、塔の真ん中あたりから撮った写真。
「あっちの方角が私の家だよ~」と楽しそうに話す ダニーと旅友。
ダニーにとっても初登頂だったようで、楽しそうに はしゃいでいました。
私はタワーをのぼった疲労と、頂上の石面の足元の不安と、下りの階段への不安と恐怖で、キルケニーのパノラマを 楽しむまでの 心の余裕は 全くありませんでした・・・(涙)。
ブログ冒頭の写真は、ラウンドタワーの頂上から見下ろした聖カニス大聖堂、写真を見ても恐怖を感じる~。
おりるのも一苦労だったのは いうまでもなく・・・。
おりた後の 広い大地の安心感ったら ありません(涙)。
ちなみに階段は112段だったとか(前出の 「ナオコガイドのアイルランド日記」 を参照しました。)
私の場合は高い所は平気でも、(自称?)閉所恐怖症 & ”強風”恐怖症なので、足が震えるような体験でしたが、観光に行かれましたら 皆様は是非・・・OwnRisk自己責任で!!
アイルランド内に今も点在するラウンドタワーですが、のぼることのできるタワーは2か所のみとのこと(3か所と紹介されている資料もあり)。
今回のぼったキルケニーのタワーは その内のひとつということで・・・、貴重な存在、貴重な体験でした!
高さ30メートル!
849年建造!
これらの数字、教会でいただいた資料を 後で!読んで知りました。
なんと 1100年以上前、9世紀建造だったとは・・・!
30メートル高で あの狭さのタワーの頂上・・・怖いはずです。
知っていたら のぼれなかったかも・・・(汗)。
怖かった印象とは別に、ラウンドタワーをのぼりながら触れた アイルランドの石・空気・風に・・・日本ともオランダとも 他のヨーロッパ諸国とも違う、長い歴史・独特の文化・異なる宗教等、様々なことに触れた気がしました。
ラウンドタワーは、タイムトンネル ?
あの30メートルの石塔は、1000年を超える時間を 体感できる空間だったのかもしれません・・・。
タワーのぼりの後は、ランチタイム。
ランチはやっぱり アイリッシュパブです(笑)。
そして 定番的なアイリッシュランチと 欠かせないアイリッシュビール!
震えた足も アイリッシュビールでご機嫌になりました?!
キルケニー紀行、アイルランド紀行は まだまだ続きます。
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