電車の中吊り広告を見た日から・・・!?
先日 オランダは夏時間になり、日本との時差は 7時間となりました(冬時間の時差は8時間)。
3月末は仕事の関係で ここ10年ほど ほぼ毎年日本に帰国していたので、今年は久々に冬時間から夏時間への移行を体験!?
3月最終日曜日の午前2時が午前3時になります(1時間進む)!
”体験”と言っても特に何かがあるわけでもないのですが、夏時間最初の時間を間違えないように土曜日の夜のうちにアナログの時計は一時間進めておきました。
2016年3月27日日曜日の朝、スマホの目覚ましでいつもと同じ時間に起床。
スマホの時間は自動的に一時間 進んでいました。
朝 窓から眺めた西教会の時計も ちゃんと?!夏時間の正しい時間に進んでいました。
若い頃?には”夏が来る~”とワクワクしたものですが、今は歳をとったせいか??一時間分の睡眠不足と 一時間 損をした気分がつきまとった一日でした(笑)。
話はガラリと変わり・・・2月初め、バタバタと帰国した日のとこです。
またまたお花には関係のない 私の趣味のお話です。
オランダから約12時間、関西空港から「はるか」・新幹線・・・そして最後の一区間、豊橋駅から最寄り駅までの在来線に乗った時のことです。
ぼんやりとどことなく眺めていると、ふと視線の先に中吊り広告が映りました。
その中吊り広告は、「静岡県立美術館」の展覧会『ウィーン美術史美術館展~風景画の誕生』(2015.12.19~2016.3.21)のものでした。
その広告に掲載されていた絵画が、見覚えのある 私が大好きな ヒエロニムス・ボスHieronymus Bosch の 『快楽の園 The Garden of Earthlt Delight』(1510~1515年頃)に似ていたのです。
夢か幻か・・・!?
中吊り広告まで距離があり、広告に掲載されていた絵画が何なのか 確信が持てませんでしたが、心がざわつきました。
(快楽の園』については 2014年12月9日ブログ参照)
オーストリア・ウィーンといえば、10年くらい前だったでしょうか。
夏休み旅行で 行ったことがあります。
もともと私は ハプスブルク家・シシー(エリザベート)ファン。
ウィーンでは ハプスブルク家の繁栄を感じながら 街を歩き 観光スポットを訪れましたが、スケジュールに余裕がなく、美術館には全く行けなかったことが、今でも悔やまれます。
そんな経緯もあり、この美術展『ウィーン美術史美術館展』が静岡で開催されていると知ったからには 行かなくては・・・と、日本滞在中 思い続けました。
ちなみにこの美術展は静岡の前に 東京でも開催されたようです。
その願い叶い?オランダへ発つ前の最後の週末に 「静岡県立美術館」へ行くことができました。
左の写真は中吊り広告ではなく、美術館で配布されていたチラシです。
またまた 開催期間 ギリギリ駆け込みです。
私にとって 初!「静岡県立美術館」。
静岡まで新幹線、静岡駅からJR草薙駅まで在来線で移動して、草薙駅からは・・・?
草薙駅からはバスを利用しようと思いつつ、美術館まで歩いてしまいました。
思っていたより遠いなぁと草薙駅から しばらく歩くと・・・綺麗な並木の美術館通りに でましたが、上り坂!
坂道を上っていくと 美術館へのアプローチである彫刻プロムナード。
美術館はこのプロムナードを越えた先です。
緑いっぱいの公園のようなプロムナードは素敵でしたが、すでに歩き疲れ・・・彫刻を鑑賞する余裕は 私にはなく(汗)。
上写真左:並木道を上り 見えた看板、でもまだここからがプロムナード・・・
上写真中:きれいなプロムナードでしたが・・・(汗)
上写真右:だいぶ歩きました!上りました!美術館が見えました!
お天気の良い日でしたが・・・、歩けない距離ではないですが・・・、草薙駅からはちょっと遠かったです。
歩いて行くなら、JR草薙駅からではなく、静岡鉄道「県立美術館前駅」からがベストですね。
『ウィーン美術史美術館展』は、オーストリア・ウィーンにある「ウィーン美術史美術館」企画の”風景画”成立の過程を辿る美術展。
ハプスブルグ家の収集作品が中心となっている「ウィーン美術史美術館」から、16~18世紀の作品を中心に、選りすぐりの約70点が紹介されているというもの。
美術展の前半は 16~17世紀の作品を中心に聖書や神話の中に登場する風景を描いた作品で、美術展の後半は 16~18世紀の作品を中心に実際の風景の実写作品で構成されていました。
私が好きな印象派の作品等とは時代もテイストも異なりますが、私には馴染みのあるオランダやベルギー出身の画家達の手がけた作品や、オランダ・ベルギーあたりをテーマに描いた作品が多く紹介されていて、当時の様子が垣間見れるようで 興味深かったです。
そして例の?電車の中吊りの絵画は・・・?
ありました・・・!
ありましたが・・・?!?!
タイトル『楽園図』(1540-50年頃) / 作者:ヒエロニムス・ボスの模倣者(左写真⇒○ )
模倣者?
ヒエロニムス・ボスの絵を模倣したという絵・・・?!
こんな紹介の仕方があるのですね・・・ ・・・ ・・・(絶句)。
私がプラド美術館で観たボスの『快楽の楽園』絵は、とても大きいサイズ(2.2x3.89m)のものでしたが、”模倣した”というこの作品は ボスの『快楽の楽園』の中のモチーフをいくつか描いたもので、24.5x19.5cmという小さなサイズでした。
私は素人なので実のところ、模倣作品に価値があるのかどうか良く分かりません。
プラド美術館で惚れたボス(の絵画)にもう一度会いたい・・・そればかり期待していたので、この摸倣画を前に呆然・・・。
本音を言えば ちょっと?かなり!がっかり・・・。
ですが、没後500年にもなるボスの作品は 現存するものも少ないので、やはり価値があるのでしょうね。
この摸倣画自体 約470年も前のものだし・・・。
ただ、ボスのあの絵画が当時の多くの人に影響し、模倣されたのだという事実。
さらにボスへの想いが さらに募り、なんだか消化不良のような気分になりました・・・。
気分がすっきりしないまま、その先にあった「ロダン館」(常設展示)とやらに足を向けてみました。
そう、『考える人』のオーギュスト・ロダンです。
今回の美術展が開催されていた本館から ブリッジギャラリーを通りロダン館へ。
ロダン館は ラグビーボール型で、階段状のスキップフロアに ロダンの彫刻が伸び伸びと展示されていました。
天井から自然光が降り注ぎ、明るくて心地よく、いつまでも彫刻を眺めていたいと思えました。
当初 彫刻にもロダンにも興味はありませんでしたが・・・。
これがこれが、失礼しました。
ロダンの彫刻も見応えがあり、ロダン館自体も とてもよかったです。
ロダン館は写真OKだったので、撮りました「考える人」。
私にとっては複雑な思い出となった静岡県立美術館デビューでしたが、また何か企画展があれば行ってみたいと思います。
ちなみに静岡県立美術館からの帰り道は静岡鉄道を利用。
その電車内で あの中吊り広告を発見。
やはり・・・。
あの日見た中吊りは ”幻”ではなかった・・・。
”幻”ではなかったけど、期待していた”本物”ではなかった。
やはり”幻”・・・。
何故 この絵を中吊り広告に使ったの~(泣)。
『ウィーン美術史美術館展』では私の想いが叶いませんでしたが、今回のブログを書き始めた当初、私の中には温めていた想いがありました。
2016年、今年はボス没後500年の記念年。
ボスの出身地、オランダのデン・ボスの北ブラバント博物館にて『没後500周年記念ヒエロニムス・ボス展』(2016.02.13~2016.05.08)が行われています。
世界中の美術館から ボスの代表的な絵画を集めて行われる 特別な美術展です。
開催期間中にオランダに戻ることができたので、デン・ボスで本物のボス(の絵画に)に会える~!と楽しみにしていました。
ところが・・・!?!?
北ブラバント博物館オンラインチケットのサイトを確認すると・・・私が行ける日時のチケットは全て売り切れ・・・。
博物館に問い合わせてみたものの、売り切れの日は博物館の売り場でもチケットはないとのこと。
オランダへ戻る飛行機の中では、デン・ボスのこの美術展開催準備の様子のドキュメンタリー映画も観て、想いを温めていました。
なのに、なのに(泣)。
ボス~、私の考えが甘かった・・・。
中吊り広告を見た日から再発した ボスへの想いは 募るばかりです・・・。




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