北から南から・・・交錯する季節(切り花編) アールスメーヤレポート 2012年2月
今回ブログは「アールスメーヤレポート2012年2月・切り花」編です。
2012年・・・暖冬かと思われていた今年のオランダの冬、1月末から突然やってきました、本格的な冬が!
しかも15年ぶりの立派な凍り具合・・・?!
2週間ほど零下が続き、私も生まれて初めて運河を歩いてみました。
晴れてても零下というのは、やっぱり冷えているんだと実感。
写真はTwitpicとTwitterでも紹介していましたが、運河Prinsengrachtの氷の上の私です(2012.02.12)。
奥のほうに西教会が見えています。
アムステルダムにはたくさんの運河がありますが、行政のはからいで、セントラムの2本の運河(KeizersgrachtとPrinsengracht)は完全にボートを締め出し 運河の流れも止めて、氷を保ったそうです。
(昨年はKeizersgrachtだけをせきとめ、凍らせていました。)
細かいことはわかりませんが、市民に氷の運河遊び・スケートを楽しんでもらうという、なんとも”早急”で 気のきいたことを行う オランダ行政、そしてさすが自己責任のオランダです。
日本では考えられないその決断力と実行の速さ!
大きな運河はこうした配慮もありますが、星の数ほどある小さい運河は勝手にカチカチに凍り、もちろんみんなそこらじゅうの運河の氷の上で気軽に遊んでいました。
さて、そんな話は お花には関係ない・・・と言いたいところですが、全く関係なくはありません。
零下の気候は、切り花にも人間にも厳しい気温です。
・・・何が言いたいかというと・・・
アールスメーヤ花市場・仲卸さんで今回ご紹介する写真を撮影した時、ちょうど寒波が到来するころでした。
その後2週間もの間、ヨーロッパのかなりのエリアで、オランダでもず~っと氷点下でした。
寒波の間、市場にどのようなお花が並んでいたのか?
お花の種類、お花の量、お花の質など・・・
ヨーロッパ中の道路凍結等・・・流通にも影響していたと思います。
(消費者の)市場も冷え込みますしね。
寒波到来中は、品薄だったかも?はたまた お花が売れずに たくさん売れ残っていたかも?・・・というのが私の予測。
今回のレポート・写真は、寒波到来の頃だったということを 念頭に置いて ご覧いただければと思います。
2月のアールスメーヤ切り花仲卸さんの様子です。
↓この季節はもちろん!ちゅーりっぷ・チューリップ・Tulip・Tulpen・・・
いろんなカラー、いろんな咲き方・・・
”どの花 見ても きれいだな~♪”ですよ、ホント!!
写真は仲卸さんに並んでいたチューリップの中のほんの一部ですが・・・
上段左から・・・(仲卸さんの表示通り)
ミックス/フリンジ・Oviedo/パロット・GandeParrot/八重・FlashPoint
2段目・・・パロット・MarvelParrot/八重・Columbus/WhiteLibersta/FlamingFlag
3段目・・・フリンジ・BellSong/八重・FlasPoint/フリンジ・Santande/八重・Orca
↓そしてお次は、ズラズラ~っと並ぶ 首(茎)の長いフレンチチューリップ。
フレンチチューリップは普通のチューリップのシーズンの後半にシーズンを迎えます。
60-70センチクラスのフレンチチューリップ達、こちらも普通のチューリップに負けないくらいのカラーバリエーション、咲き方があります。
お値段は普通のチューリップより高価・・・バラくらいでしょうか(バラにもいろいろありますが)。
お花のモチも、普通のチューリップの2~3倍は長いので、多少は高価でも許せます。
↓そしてもうそろそろオランダでも終盤のアマリリス。
丈は75cm、つぼみの状態でこのように寝かされて箱に入った状態で流通しています。
ここではもちろん!箱単位での販売です。
↓そしてオランダらしいこの季節のお花達・・・
スズランみたいなフリチラリアFritillaria Uva-Vulpis・・・お花は1cmくらい、花丈40cm
クリスマスローズHelleborusSternii!!(← I love !)・・・花丈80センチ!
↓春のお花 ラナンキュラスRanunculus/Ranonkel は アートな色合い。
左から、バラ大のラナンキュラス Kloonシリーズ、アンティーク調の色も素敵!
中:ExtraSalm(素敵なサーモンカラー) / 右:InraPicoteeWit(花弁先のアクセントが素敵)
↓そしてヨーロッパの春の象徴!ライラックSyringa。
左から パープルのDarkKoster/ライトピンクのは名称不明
↓日本同様、この季節 枝ものも豊富です。
春のアレンジ・イースターアレンジに欠かせない枝ものです。
左から、桃Perzikblossem/オレンジのマンサクHamamelisMollis/黄色のマンサクHamamelisMollis
左から、ヤマギSalixいろいろ、モクレン(系)Magnolia/枝ものいろいろ・・・
↓そして北半球が寒い季節は、南半球からのトロピカル系のお花も人気ですね。
写真のお花すべてが南半球からというわけでなありませんが・・・
左から、グレビレアMIX Grevillea/鳥の羽のようなプロテアProteaGrandiceps/アンスリウムリーフAnthuriumLeaf等(これは国産)
↓トロピカルが続きます。
左から、ハンギングヘリコニアHeliconiaRostrata
写真でその凄さが撮れなかった・・・オレンジピンクに色合いが鮮やかな!ジンジャーGingerTorch・・・丈50センチ、巨大なジンジャーです。
右写真、左側:ヘリコニアHeliconia/右側:すごい色です!バナナMusaRoyalPurple
アールスメーヤお花市場には今・・・
思わず「春を見つけた!」とつぶやきたくなるような小さくてかわいい球根花、優しい気持ちになる色とりどりのチューリップ、フローリストの血が騒ぐ?質感いろんな素敵なお花達・・・
そして!ゴッツイ枝もの、マニアックな南半球のお花達・・・いろんなタイプのお花が並んでいます。
お花を眺めながら「春の到来」と「南半球の季節」を感じ、寒さも忘れられそうです。
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