JARDIN DE FRANCE, ロワール古城めぐり Summer2011
2011年夏休み、もう1ヶ月経ってしまいましたが、ロワール地方古城めぐり最終回。
今回はツアー2日目午後にめぐったお城レポートです。
午前のツアーをトゥールで解散した後、1時間ほどランチ休憩。
13時30分、再びトゥールのツーリストオフィス前からミニバスで出発です。
今回お世話になったツアー会社・・・Quart de Tours
午前に続き、今回のツアーもガイドなし、入場券なし、3ケ所をめぐるツアー(+ワインテイスティング付き)、6名が参加していました。
シュノンソー城Chateau Chenonceau、クロ・リュセ城 Chateau du Clos Luce 、アンボワーズ城 Chateau Amboise。
ドランバーさんは、車内で お城や地方についてフランス語と英語で説明をしてくれました。
お城に到着すると、ドライバーさんは一緒に入り口まで行き、観光客の長い列に並ぶことなくチケットを購入・入場できました。
城内にはドライバーさんは同行しませんが、待ち時間なしですんなり入場できたので良かったです(入場チケットにはツアー参加者の割引もあるらしい)。
<シュノンソー城 Chateau de Chenonceau>
ロワール川支流シェール川をまたぐように建つ、水辺で羽を休めるハクチョウに例えられるという16世紀建造のお城。
まず驚いたのは、ものすごい人人人・・・!
駐車場にもたーくさんの観光バスが来ていました。
どうやらほとんどの人はパリParis や 他の地域からの日帰りツアーのようでした。
お城の入り口も城内も、人がお部屋や階段からあふれていました。
我らツアーの持ち時間は1時間30分・・・城内見学に入ったら時間内に出てこられないのではないか・・・ものすごい人混みを見て心配になりました。
・・・このお城こそ、ガイドさん付きでまわりたかったです・・・。
とにかく考えたり迷ったりしている時間もなかったので、急ぎ足で城内を見学。
このお城は 城内のそれぞれのお部屋に、インテリアにあわせてお花(生花)が飾ってあったのが とても印象的でした。
決して特殊なお花、特別なデザインではありませんが、それぞれものすごく個性のあるゴテゴテ?!のお部屋の インテリアやカラーに合わせた色使いのお花が飾ってあり、もっとゆっくりじっくり お花も含め観察したかったです。
壁一面張り巡らされた16-17世紀のゴブラン織りタペストリーとお花の共演、豪華です!
そして、お城には2つの大きな庭園がありました。
アンリ2世の妻(カトリーヌ)と愛人(ディアーヌ)が張り合って造った庭園だとか?!
そもそも このお城、1547年にアンリ2世が愛人ディアーヌへ贈ったものだそうです。
上の写真左は、控えめに広がるカトリーヌ・ド・メディシスの庭園(5500平方メートル)。
上の写真右は、お堀(土手)の上に広がる 優しいカラーの幾何学模様、ディアーヌ・ド・ポワティエの庭園(12000平方メートル)。
ディアーヌ・ド・ポワティエの庭園は 8つの芝でできた三角形で構成されています。
その他、バラやハイビスカス、様々なハーブ類、ツゲ、マサキ、アララギ、ローリエなどが幾何学模様を描いています。
直線的なお庭ですが、渦巻きのせいでしょうか、配色のせいでしょうか・・・とっても優しい印象です。
お庭を歩くと 甘い香りが漂っていました。
妻と愛人なんてドロドロしたお話を想像してしまいますが、こんな美しい庭園を見ているとそんなドロドロストーリーを忘れさせてくれますね。
<クロ・リュセ城 Chateau du Clos Luce >
次に訪れたのは、なんと!あのレオナルド・ダ・ヴィンチLeonard De Vinci が晩年を過ごしたというお城。
ヨーロッパを旅していると、ダ・ヴィンチの軌跡をたどっているかのように、彼の功績に出会うことがありますが、彼は晩年フランス・ここロワールにいたのですね。
お城は15世紀建造。
15~17世紀にかけ、様々なフランス国王が居住。
そんな中 フランソワ1世の招きでレオナルド・ダ・ヴィンチはこのお城に居住、デッサン、都市計画、建築などに専念し、3年後この世を去ったのだそうです。
ダ・ヴィンチがこのお城にやってきた時、お気に入りの3枚の絵を持ってきたという記録があり、なんとその1枚が 『モナリザ』だったそうです!
ということで、レプリカが飾ってありました。
城内はダ・ヴィンチの寝室や仕事場が当時のインテリアで再現されていました。
ここでの滞在時間は50分くらい、もっとゆっくり見たかったなぁ・・・。
城内の地下にはダ・ヴィンチの発想メモから再現した模型などが展示されていました。
多くの子供たちも訪れており、夏休みの課題かな?・・・メモをとりながら模型を熱心に見ていました。
私は時間がなくてゆっくり過ごせませんでしたが、お城の庭園はカルチャーパークとなっており、自然景観コースとして楽しめるようになっていました。
自然を観察し、創造・発明をしたダ・ヴィンチのように、このパークでのんびり自然にふれるのもよい時間になりそうです。
<アンボワーズ城 Chateau Amboise>
ついに最後のお城になりました。
このお城へ到着した時、とうとう雨が本格的に降ってきてしまいました。
アンボワーズ城は ロワール渓谷における最初のルネッサンス建築のお城とのこと。
ロワール川を見下ろす岬(崖っぷち)に建てられたこのお城は、フランス革命時代やその後に取り壊され、現存する部分は当初の5分の1だけなのだそうです。
15世紀から8人の王がこのお城の城主になったそうですが、全盛期はフランソワ1世の時代。
フランソワ1世の招きでやってきたレオナルド・ダ・ヴィンチが晩年を過ごしたクロ・リュセ城からは徒歩10分の距離で、地下道でも つながっていたとか。
写真は、ダ・ヴィンチがかつて見ていた クロ・リュセ城から見たアンボワーズ城(写真の奥にお城の塔が見えます)。
ダ・ヴィンチ(-1519)は、自身の意志により ここアンボワーズ城の礼拝堂(サン・フロランタン教会堂)に埋葬され、その後同じくアンボワーズ城に隣接するサン・ユベール教会堂に移されたそうです。
1560年、旧教徒が新教徒を大量虐殺した”アンボワーズの陰謀”など、このお城もまた血なまぐさい歴史がいろいろあったそうです。
下の写真はアンボワーズ城のお庭にあった大きな藤、「1840年」と書かれていました。
この藤がここに育つずっと前から、このお城ではいろんな歴史が繰り広げられていたのですね。
アンボワーズ城では 1時間ほどの持ち時間の中、城内は一通り見学したものの、お城の外観の写真もなく、お庭も歩けず、遠くまで見渡せるはずだった景色も見られず・・・残念でした。
ツアーの最後に、アンボワーズ産ワインの揃うワインセラーでテイスティングがありました。
自由で太っ腹だった?初日ツアーのシュヴェルニーでのワインテイスティングとは違い、テイスティングしたら買わないと出られない雰囲気で・・・汗(買わなくてもよいのだけど)。
初日ツアーのワインテイスティングについて→8月23日ブログ参照
このフランス旅行、(自分への)お土産はワイン3本(シュヴェルニー2本+アンボワーズ1本)・・・このエリアで販売されていたのはデイリーワイン(観光用?)で、私的にはスペシャル感に欠けました、残念。
(オランダでもデイリーなフランスワインは手に入るし、あくまでも個人的好みの問題ですが)
昨年のイタリアでは ワイン(自分用お土産!)を奮発してしまったけど・・・今回は散財しなくてよかった・・・と、逆にホッとしてたりして・・・。
→昨年の夏休みはヴェネツィア旅行 2010年8月12日、2010年8月15日、2010年8月20日、2010年8月26日 ブログ参照
4日間、フランス中部ロワール地方で過ごした2011年夏休み・・・
フランス中世の歴史を少し勉強してきたら、もっとおもしろかったかなと思いました。
ロワールのお城をめぐる際、ミニバスから見た風景や 途中で通り過ぎる小さな村々は とてものどかできれいでした。
ユネスコ世界遺産に登録されているロワール地方(シュリー・ロワールからシャロンヌまでのおよそ200キロ/The Loire Valley between Sully-sur-Loire and Chalonnes)、この地方は『JARDIN DE FRANCE /フランスの庭』と呼ばれているそうです。
点在する美しいお城や よく手入れされたきれいなフランス式庭園・・・それ以外にも、平野部・丘陵部には 広大なヒマワリ畑、実り豊かな果樹園、森や林が広がっていました。
初日のドライバーさん(兼ガイドさん)によると、以前は小麦が収穫されていたそうですが、今は植物オイル採取の為のヒマワリ畑になっているそうです。
森や林の木々の種類、”緑色”の種類がとても豊富で、「”緑色”ってこんなにいろんな色があるんだ」と、一つ一つ違う”緑色”を見て、この地の豊かさを感じました。
ここには 太陽・気候・土壌・水源・・・全て揃っているんだな・・・と。
これまで、大都市パリ以外 行く機会がなかったフランス・・・今回は全く違う印象のフランスを見ました。
でもこれこそが 本当のフランスかもしれない・・・。
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