こうして私はゴッホになった in NAGOYA
今回のブログ、またまたプライベートな内容です。
しかも1カ月も前のこと・・・
今回の私の日本滞在は、”帰国”というより ”春商戦の為の出張”だったので、毎日 休むことなく過ごしていました。
そんなある日 ちょっとしたトラブルの為 予定していた仕事ができない日がありました。
それがこの日・・・名古屋市美術館で行われていた『没後120年 ゴッホ展-こうして私はゴッホになった』最終日の前日でした。
仕事が詰まっていた頃だったので、近い名古屋でちょうど開催されていた「ゴッホ展 行けない・・・」と諦めていたのですが、ラッキーなことに?!(仕事が遅れたのは痛かったけど)、思いがけず『没後120年 ゴッホ展』に行くことができました。
”ゴッホ”と言えば・・・”ヒマワリ”、”夜のカフェテラス”、”アルル”・・・様々なキーワードがありますが、私にとってはもちろん”オランダ”・・・ゴッホはオランダの画家さんです。
私の住むアムステルダムには ゴッホ美術館VanGoghMuseumがあります。
私もオランダに住み始めた頃、何度か行ったことがありますが、また機会があれば行きたいなぁ・・・と思いつつ、近いからいつでも行ける・・・そんな油断からか 結局なかなか行けません(汗)。
いつも観光客でにぎわっているアムステルダムのゴッホ美術館、見ごたえたっぷりのその内容に、気軽に行く場所でもない と思っています。
ゴッホ美術館では、ゴッホの精魂こもったパワフルな絵画を鑑賞する度に、私の魂もヘトヘトになる・・・そんな感覚を持っているのは私だけでしょうか。
37歳という短い生涯、ドラマティックなゴッホの人生が知られていますが、私には アムステルダムで接するオランダ人と同じように、ちょっと不器用で情熱のこもった優しいオランダ人・・・そんな感覚でゴッホを身近に感じています。
さて『ゴッホ展』、最終日の前日と言うことで?混んでいました。
当日券は数十分間 チケット売り場前の長い列に並んで購入。
東京等と比べると、たいして混んでいないのかな?
もしかしたら震災後で、並んだとはいえ、逆にすいていたのかもしれません。
写真は入場券とブローシャ、小さく折りたたんでお財布に入れて持ち帰ったので、しわしわ(笑)。
やっと美術館に入ると、ものすごい人。
絵画を近くから見られるように展示しているのに、人の背中と後頭部しか見えず、最前列に行くのに一苦労。
気に入った絵画の前でしばらくのんびり鑑賞する・・・そんな雰囲気ではなかったのは残念でした。
ゴッホの人気ならではでしょうか。
入ってしまえば徐々に人混みもバラけ、自分のペースで鑑賞できるようになりました。
そして再び大混雑・・・それは「灰色のフェルト帽の自画像」前。
有名画家(モネやシスレー等)の絵画も並ぶ狭い展示スペースの一番奥の付きあたり・・・という 展示されている場所・配置も問題かも思うのですが、人が進んで戻らなくてはならなず大混雑。
最前列にたどり着いた時にはきっと誰もが「やっと会えた!」と思ったのではないでしょうか。
その「灰色のフェルト帽の自画像」の隣には 帽子をかぶらない「自画像」がありました。
私はこの帽子をかぶらない「自画像」を見てドキッ!
なぜなら、つい先日 引っ越すまで住んでいたアムステルダムのアパートの 下の階のおじさんにそっくりだったんです(笑)。
あのおじさん、どこかで見たことあると思ったら、”ゴッホに似てたんだ”と確信。
とはいえ、オランダではよく見かける風貌です。
有名な絵画を描きあげたり 最期を迎えた場所はフランスですが、やはりゴッホはオランダ人だなぁと思うのです。
ところどころに 弟テオや知人にあてた手紙も展示されていました。
近づいてみると、オランダ時代はオランダ語、フランス時代はフランス語(たぶん)で書かれていました。
外国の人の文字ってニョロニョロで読みにくいのですが(←スミマセン、思いっきり偏見です)、ゴッホの文字はきれいで 関心しました。
こういったところからも ゴッホの人柄が感じられました。
今回の美術展で一番印象的だったのは、有名な『アルルの寝室』の実物大でのお部屋の再現。
『アルルの寝室』を描いていた頃の ゴッホの日常生活が見てとれるようで、とっても良かったです。
時代ごと 6つの章に分けて展示された会場、素人目で見ても 明らかに変化していくゴッホの作品。
晩年の頃の作品は、ものすごい迫力で 何かが心に迫り、ズッシリと感じるものも重い・・・。
オランダでももちろん 日本で観ても やはり重い・・・。
私が好きな晩年の作品、不吉な中にも燃えるような情熱を感じる「糸杉」シリーズは 展示がなく、残念でした。
そして会場の最後に設けられていたブースで上映されていた数分間のミニムービー、絵画の紹介とゴッホの生涯が描かれていました。
ゴッホの生涯に関しては、オランダに住むことになった頃に オランダの一つの情報としていろんな資料を読んでいたので、今 知ったわけでもないのですが、たった数分のこのミニムービーを観て ついつい涙がにじんでしまいました。
”陽の光”を求めて様々な場所へ移り住んだゴッホ (でもそれは オランダに暮らせば誰もが思い、理解できる) 。
本当に探していたのもは、”名声”だったのか、”太陽(陽の光)”だったのか、それとも”愛(理解者)”だったのか・・・?
また近いいつか、ゴッホの絵画鑑賞に出かけ、ゴッホの気持ちを感じてみたいと思います。
ゴッホ美術館 VanGoghMuseumAmsterdam オフィシャルサイト
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