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2010/11/10

アルストロメリアの旅 HortiFair2010 

ゆっくりペースでレポートしています、HortiFair2010。

今回のHortiFair2010レポートは『アルストロメリアの旅』。

Hf2010als00HortiFair会場を お花やデコレーション、様々な関連製品・機材などを見ながら歩いていると、あるブース前でアルストロメリアの束(写真)をいただき、足を止めました。

お花の自動結束機メーカーBERCOMEXさんのブースでした。

HortiFair会場には、プランツの製品化へのオートメーションシステムや花束結束機など、サイズ・システム・スタイル・対象は様々ですが、何社もオートメーションデモンストレーションを行っています。

どのシステムも面白く(!?)、お花の流れ・製造工程に見入ってしまうのですが、今回は せっかくお花もいただいたことですし、じっくり見学してきました。

ということで、今回ブログでは、なかなか見ることのない”お花結束オートメーションシステム”を、流れに沿ってご紹介したいと思います。

最初にご紹介した写真、紫色のスリーブ(袖型のセロファン)に入ったアルストロメリアの束が完成品です。


さあ、スタートです。

Hf2010als01Hf2010als02Hf2010als03

まず係員が一人、農場でカットされたアルストロメリアを 無造作にコンベアにのせていきます。

上写真左、お花は右から左へ流れています。

すると、自動で1本1本が逆さまの状態で機械にセットされ、流れ始めます(上写真中・右)。

1本1本が逆さまの状態で流されている間に、お花はセンサー・カメラによって品質・サイズ(長さ)等がチェックされ、規格から外れるものは振り分けられていきます(規格外は下に落とされていた)。

Hf2010als04Hf2010als05Hf2010als06

無事、規格内と判断されたお花は、決められた本数(束になる本数)が一か所でまとめられます(上写真左)。

デモンストレーションでは10本の束が作られています。

そして、束ねたい本数にまとめられた状態で コンベア上へ置かれ再び流されていきます。

上写真中・右、お花は左から右へ流れています。

Hf2010als07Hf2010als08Hf2010als09

束ねたい本数にまとめられた状態で、ステムに2か所 ゴムが巻かれ、いわゆる”束”状に(上写真左)。

この後がすごいんです。

2か所をゴムでとめられた花束は、上から下りてきた2本の”手”に ガシッと つかまれます(上写真中)。

そして ステムの方向へ シュル~~~っと放り出されるように、いえ、吸い込まれるように、飛んでいきます。

飛んで行った先には・・・

台上に置かれたスリーブが、空気によってプファっと膨らまされ、それと同時に シュル~シュポッ!と花束が収まるんです。

上写真右、お花は写真の右下手前から奥へ。

これが目にもとまらぬ、写真にも収まらないくらいの速さ!!

Hf2010als10Hf2010als11Hf2010als12

そして さらに目にもとまらぬ速さで、ステム部が機械のアームにより つかまれ、スリーブの上からグルッとセロファンテープが巻かれます(上写真左・中)。

これで ほぼ完成。

そして再びコンベア上へ。

最後は人力が加わり(半自動)、クリザール(切り花鮮度保持剤)がスリーブ上のステム部にゴムでくくられます(上写真右)。

上写真右、クリザールは写真の左側から連なった状態のものが、花束の置かれている台の下から花束のステム部にあてがわれ、上からのゴムでくくられているようでした。

ちょうどミシンの下糸と上糸みたいに。

これでアルストロメリアのスリーブ入り花束が完成です。


メーカーの方に伺いました。

一時間に14000本(1秒間に4本)のお花が処理できるそうです。

10本の束なら、1時間に1400束という計算です。

今回のデモでは10本の束をつくっていましたが、束の本数は何本でも希望にあわせて作れるそうです。

お花の種類もなんでもOK・・・アルストロメリア・バラ・キク・カスミ草・ソリダコ・カーネーション・ユリなど・・・

こういったマシンが 世界中の大きな農園や生産者さんで利用され、お花が出荷されています。

今回のマシンは、1時間に1400束、必要な労働者はなんと!2名(最初と最後)+1名(モニター監視)のみ・・・とても効率のよい生産現場です。

デモンストレーションでは、おまけとして、システムの最後にロボットを配置し、出来上がった花束をコンベア上から取って見物客に渡す・・・という技も見せていました。

ロボットを導入すれば、人力は モニター監視だけでよいわけです。

検品・仕分けをしながら、人力で1時間に 1400束を作ることを考えると・・・どれだけ人の手がかかり、どれだけの人の肩が壊れ・・・また、どれだけの人件費がかかるか・・・。

初期投資はもちろん必要ですが、地球規模のグローバル市場がターゲットの場合、必須でしょう。

お花業界・グローバル経済の裏側を見た!・・・そんな現場でした。



ところで・・・

今回のデモンストレーションではアルストロメリアが見本になっていましたが、皆様お気づきでしょうか。

オランダでは、アルストロメリアはつぼみの状態で出荷・流通し、お花屋さんでも基本的には つぼみの状態で販売されているのです。

私が働いていたオランダのお花屋さんでは、咲いてしまったアルストロメリアは古いお花として安く販売したり、ショップのディスプレイに使ったり、お葬儀のお花にしていました。

お花の輸入を始めた頃、一度だけアルストロメリアを輸入したことがありました。

それはブラックに近いダークレッドの素敵なアルストロメリア。

ところが、日本のお花屋さんで目にしたのは・・・

あるお花屋さんが、私が販売していたつぼみのアルストロメリアを見て「これじゃ全然だめだよ、見てごらん、日本のアルストロメリアはこんなに立派なんだよ」と、見せてくれたのは、思いっきり咲いた状態のアルストロメリアでした。

逆・カルチャーショック!!!

このアルストロメリアのように、オランダと日本・・・市場(業界)・消費者の求める状態が違う、流通している状態が違うお花って結構あるんですよね。

今でもアルストロメリアを見ると、あの時(日本のアルストロメリアを知った時)の衝撃を思い出さずにはいられません。


・・・HortiFairでいただいたこのアルストロメリア、いただいた時は完全なつぼみで 何色なのかも わかりませんでしたが、その後 きれいな黄色のお花を 満開に咲かせました。

『アルストロメリアの旅』、是非 写真をクリックして 大きい画像でご覧くださいね。

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