夏は”イソギンチャク”系??
6月・・・1年で一番良い季節のオランダ、空を仰げば まぶしい”青空”・・・んんっ??
この時期、空を見上げると目に飛び込んでくる光景、オランダの家々の軒下が 写真のような状態に。
軒下にリュックやバッグ、時には スニーカーなどが 国旗と共に 掲げられています。
6月は卒業のシーズン。
軒下のバックは、中学校や高校を無事に卒業したことを祝う 習慣だそうです。
オランダの教育制度は日本の制度とは違い、初等教育から”留年”や”飛び級”があるそうです(義務教育は5~16歳、そのうち初等教育4~12歳だそうです)。オランダでお子さんを育てている方々から進級・試験についてのお話しを聞くことがありますが、いろいろ大変そうです。
こんな光景に出会うと、「おめでとう、ご苦労様でした」と 心の中でつぶやきます。
オランダの学校事情は 詳しくないのでここまで。
さて、今回のレポートは 私の好きなこの季節のお花(切り花)のお話しです。
この季節は 面白いフォルムのお花が多いので、お花選びも飾るのも楽しい季節です。
特に今月は『イソギンチャク』タイプのお花達です(これまでにもこのブログでご紹介したことのあるお花ばかりですが・・・) 。
『イソギンチャク』って?・・・そう、海にいる生物です。
一言『イソギンチャク』と言っても 様々なタイプがある(いる?)ようですが、Wikipedia『イソギンチャク』 のページで紹介されているイラストがわかりやすい!
私が好きそうな”怪しい系”が ウジャウジャ・・・。
偶然 今月はそんな『イソギンチャク』タイプ?のお花(自家用)ばかり選んでいました(笑)。
一つ目のイソギンチャク!?
ハエマンサスHaemanthus(ヒガンバナ科、2005年6月23日、2006年8月7日ブログ等参照)
6月のある日、最近お気に入りのお花屋さんへお花を買いに行くと、すぐに目に入ってきたオレンジ色のお花、昨シーズンから1年ぶりの出会い。
値段をたずねると、なんと私の予想をかなり下まわる 1.60ユーロ/本!!(3ユーロ前後と予想)
値段、間違ってるんじゃないかな? と思いながらも、速攻”買い”です。
上の写真の左側が買ってきた時の咲き初めの状態、右側は数日後、だいぶ大きく咲いてきました。
手の平よりも大きくなります。
3本のうち1本は3週間以上きれいに咲いています。
このお花、飾る度に思いますが、意外とモチが良いお花です。
二つ目のイソギンチャク!?・・・アリウムSchubertii
2005年6月25日ブログ等参照ですが、なんと!この記事が、「オランダのお花ブログ」記念すべき最初の1ページのようです(すっかり忘れていました)!
小さなお花が次々に咲き、全体で直系30センチくらいにまでなる巨大なスパイダータイプのアリウム。
写真は5月末頃、アールスメーヤ花市場にある仲卸さんで撮影したもの。
昨年までは球根をお庭で育て、きれいに咲いていました(2008年5月6日ブログ参照)。
今年も4月頃葉っぱが出て順調に育ち始めていたのですが、春の長雨にやられ なんと腐ってしまいました!!
今年は日本で見られなかった代わりに、オランダのお花屋さんで購入です。
いつものお花屋さんに1本だけ残っていたのを購入。
値段なんとたったの?1.50ユーロ。
茎に致命的なキズがありましたが(だから残してあったと思われます)、自分で楽しむお花ですから 気にしません。
10日ほどフレッシュで楽しんだ後、ドライにして飾っています。
このお花、ドライにもなるんです。
ちなみにSchubertii購入時は、ダーク系のアンスリウムなど 他のお花と共に購入しました。
3つ目のイソギンチャク!?・・・アリウムSiculum(2006年6月2日ブログ参照)
クリーム色にパープル、ハンギングタイプで優しい雰囲気のアリウムです。
優しい雰囲気に似合わず”ネギ系”のちょっとキツイ臭いがありますが、しばらくしたら匂いは消えます。
さすがに”ネギ系”の匂いでは、ディスプレイ装花等には敬遠しがちですが、早めに茎を切っておく等 工夫をして使いたいお花です。
数日前にユリの香りを薄める処理ができるようになった?と、ニュースを見ましたが、アリウム系にもそんな処理ができると良いですね。
6月のある日曜日夕方の帰り道、近所のキヨスクタイプのお花屋さんが、ちょうど閉店の準備をしているところでした。
”このお店、日曜日も開いているのね・・・”なんて思いながら通りすぎようとしたら、目に入ってきた 私の好きな アリウムSiculum、しかも80センチクラス。
閉店間際に悪いな・・・と思いながら、「いくらですか?」とたずねると、「4ユーロだよ!」とニコニコした返答。
オランダでは閉店間際に尋ねると、お花屋さんだけでなく さまざま業種の多くのショップで嫌がられること しばしば・・・これホント(泣)。
経験上 1束(10本)の値段とわかっていながらも”流れ”で「1束?」とたずねると、「そうだよ、ほら!」と見せてくれて・・・またまた気持ち良い対応。
特に何も特別ではない会話のやり取りなのですが、おじさんの笑顔とその雰囲気なのかな、すごく印象が良かったんです。
こんなに気持ちがよいと、買うと決めていても、買うつもりがなくても、気持ち良くお花を買いたくなります。
お花をクルッとペーパーに包んで渡してくれると共に、”取り扱い”や”お水”についても、ニコニコ伝えてくれました。
疲れかけた日曜日の夕方でしたが、ほんの数分のやり取りで、きれいなお花と一緒に「元気」も もらった気がしました。
近所なのに、よく通りかかっているのに、買ったことがなかったお花屋さん。
オランダでもいろんなタイプのお花屋さん(ショップ)、いろんなタイプのフローリスト・デザイナーさんがいますが、お花を売る原点はこうであるべきだな・・・と思いました。
私自身 オランダのお花屋さんに立ち、お花を販売していた過去の経験を思い、お客さんに気持ちよくお花を買っていただいていたのだろうか(私の場合 言葉の問題もありましたから)・・・今更ですが、そんなことを考えながら・・・反省しながら・・・お花を抱えて家路につきました。
またいつか、オランダのお花屋さんで働くことがあれば、流行りのクールモダンなお花屋さんも憧れるけど、こんな素朴で暖かいおじさんのお店で働いてみたいな・・・なんて思った週末でした。
もうすぐ7月、アリウムの季節もそろそろ終盤でしょうか?
上でご紹介した Schubertii も Sicilum も、お花屋さんで購入した値段は、5月末頃のアールスメーヤの仲卸さんで販売されていた値段より安い!
6月・6月って書いていますが・・・もう7月目前ですものね。
なんだか今月はアッというまでした。
皆様の6月はいかがでしたか?
【BVTからのお知らせ】
7月3日(金)は、展示会のため 早朝よりドイツ出張です。
メールのお返事や銀行ご入金確認、ご注文・発送の対応ができなくなります。
お忙しい中ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
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